http://help.fc2.com/ranking/manual/Home/touroku/settei.html

宗宮誠祐のblog

名古屋郊外赤池駅近くのジム自由人の代表(ロックジム破天荒、ボンクラージュ、Dioも)blog

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

「力あるクライマーのために常にルートはオープンにしてゆくべきだ」(岩と雪, 151号)



以下に、『岩と雪』151号に投稿した拙稿「力あるクライマーのために常にルートはオープンにしてゆくべきだ」を公開します。

24年ぶりに読み返してみましたが、基本的な心情は今も変わりません。

しかし、ロースクールを卒業した今は、いろいろと突っ込みたいところがあります。
たとえば、当時のぼくはこう書きました。「ボルトが打たれた瞬間からそれは公開されたリード課題」と。

しかし、今は、ルートは著作権法の保護を受けるに値する作品と考えるようになったので、開拓者がOKしないと、法的には無理だろうな、と思います。ただ、心情としては当時のままですので、特に最前線の課題は公開プロジェクトにしてほしいと願っています。

また、開拓者が土地所有者から開拓の管理を委託された岩場については、その開拓者が開拓する人を限定したり、公開時期をコントロールしたり、その岩場の利用ルールを決定したら、それらの決定には法的な根拠があります。したがって、登らせてもらうクライマーは、これを守る必要があります。当時のぼくの主張は法的には通りません(なお、河川の利用は自由利用が原則ですから、河川のボルダーなら話は別ですが)。

もちろん、登らせもらう側とはいえ、遠慮なく、異議を述べる自由があります。それは、最も大事な権利の一つとして、法で明確に保障されています。ですから、「法的にはそうでも、クライミング倫理に照らして、このルールはおかしい。変更すべきだ」と、反対意見を公表したり、その事態を変化させるべく実際に行動(ただし、自力救済はNGとされています)する自由を、後から来たクライマーは有しています。

そうして、両者のやりとりが建設的に行われれば、ぼくたちクライマー共同体は、ブラッシュアップされた、より良いルールを共有できるようになるでしょう。クライミングという文化は、たぶん、このようにしてこれまで発展し、これからも発展してゆくのだと思います。

かなり古い考察ですが、これらの問題を考える上で、少しでも皆さんの参考になれば幸甚です。

なお、たとえに気恥ずかしい記述がありますので、そこは読み飛ばしてもらえるとなおありがたいです(笑)。

+++++++++++++++++
今回のルートは誰のものかという問題は、開拓から初登までの利用はどうあるべきか、すなわち、”ルート開拓の仁義”を問うものと認識している。そこで、この機会にわたしたちの仁義ー愛知流ーを紹介させていただこうと思う。この流儀は瑞浪屏風山・豊田・石巻山開拓の過程で形成された伝統的流儀である。その原則はおおむね次のようだ。

➀岩は、そこにトライしたい全てのクライマーに常に平等に公開する。もちろん初登前であっても。
➁新しい岩場・試登ルートの情報は、それを知りたいクライマーに快く公開する。

そんなわけで、クライマーはトライをしたければ朝一番に出かけて行けば良い。もちろん後から挑戦者が現れれば仲よくかわりばんこにトライすることになる。このルートは○○さんのやっているルートだからと遠慮することはまずない。試登者の側も、その辺は諦めているのか、地元クライマーによるルートの囲い込み現象(張り紙・ロープの固定・ハンガーはずし・脅し)は観察されなかった。

極端に言えば、この地方では、たとえ掃除中であってもそこは万人のトップロープ課題であり、ボルトが打たれた瞬間からそれは公開されたリード課題である。

したがって、初登したければ毎日のように出かけて行くしかない。しかし、仕事がという人もいるだろう。でもどうしても初登したければ仕事は辞めればいい。


また、うまい奴に横取りされると思う人もいるだろう。でも、それは悔しいけれどもやむを得ない。自分がもっとうまくなればいい。

各人に濃淡はあると思うが基本的な考え方はそんなところだ。

第一、皆の情けにすかって形だけの初登をするより、何人もがトライし敗退した△△ルートを○○が初登というフレーズの方がはるかにかっこいい。登られちまったらひと晩泣いて酒でも飲んで出なおそうや、そんなところか。

このあたりの機微は恋愛にたとえるとよくわかる。昔ー10年も前のことだがー好きになった女性がいてずいぶんと悩んだことがあった。しかし、友人の的確な忠告でこの苦悩は速やかに解消された。
どうしても欲しければ、奪えばいい。
けだし、名言であるとわたしは思った。で、素直なわたしはむろんそうした。もっとも因果は巡り一年ほどして彼女は他の男性のところへ行ってしまったが・・・。わたしが愛知流をすんなり受け入れられたのはこの経験と無縁ではないと思う。
 

これまでの8年間、わたしは試登中のルートでも「やってもいい?」と言われれば「どうぞ」と言ってきた(内心はともかく)。岩場の情報も聞かれなくてもすべて提供してきた。もちろん、これからだってそうするだろう。

愛知流ーもちろん欠点もあるーは、この地方のルートの質と量に大きく貢献したと思う。もし東海山岳会がイヴを独占していたら、もし三品氏がカンノンクラックを公開しなかったら、もしわたしたちが鳳来湖周辺の目ぼしいルートを囲い込んでしまっていたら、わたしたちのクライミングは停滞したままだったに違いない。選択は間違っていなかった。


岩の少ない日本はこれからルートの枯渇に苦しまなければならない。とくに高難度ルートは貴重な資源となるだろう。それらのルートを常にオープンにしてゆかなければ、この国はいつまでたっても三流のままだ。力あるクライマーが義理と人情に縛られて、何ヶ月も指をくわえて初登を待たねばならないような状況は避けるべきである。
+++++++++++++++++

  1. 2016/04/15(金) 00:44:04|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

コメント

<%template_post\comment>


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://jiyujinclimbing.blog2.fc2.com/tb.php/727-80d1426f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。