本報告書その1で、ぼくは、森林組合及び現場責任者の方への問い合わせ結果をご報告しました。
即ち、以下です。
森林組合への問い合わせ
・日曜日は作業はしない。
・平日と土曜日の作業中は立ち入らないでほしい。
・作業していなければ立ち入りに問題ない。
・どの日に作業して、どの日に作業しないかは、あらかじめ決まっていない。
天下峰での現場の方とのお話
・日曜日は作業しない。
・平日と土曜日は作業がある。
・今は、奥の方を伐採しているので、そこは危険。立ち入らないでほしい。
・クライマーの皆さんが登っているあたりは問題ない。
・どうしても、と言う場合は、林道入口にパイロンを立てるので、立ち入らないように協力してほしい。
以上に加えて、天下峰というエリアの社会的容認度、地元の方の心証、駐車場などのパラメーターを考慮すると、少なくともぼくは、平日と土曜日も、とりあえず、天下峰に行ってみて、作業をしていなければ登っても良いだろうと考えました。
特に、平日しか休みがなく、天下峰にどうしても登りたい喫緊の課題のある方に対して、入山自粛を要請しなければならないほどの合理的理由を見いだすことはできなかったのです。
上記パラメーターについて具体的に説明いたします。
1、このエリアについては、「フリークライミングの練習場としても親しまれています」という豊田市の看板が設置されている。岩場、豊田市公認の岩場である。
2、地元の方も、開拓以来、極めて好意的である。例えば、ぼくは、四月に、地元の方々が主催の天下峰での花見にお誘いを受け、数回参加させていただいたことがある。
3、林道上には駐車スペースがあり、平日の利用であれば路肩駐車の問題はまず発生しない。
4、岩場の直近には民家が3軒しかない。

結果論ですが、「逆説的には作業してなければ平日や土日もOK。ただ行ってみるまでは不明ですが」とツイートしたときに、これらの点も説明しておくべきでした。そうすれば、「豊田天下峰平日立入禁止情報の問い合わせ結果ツイートへの反応」というまとめをtoggeterでする必要はなかったかもしれないからです。
http://togetter.com/li/463130
この点、この場を借りてお詫びいたします。
天下峰が豊田市公認のエリアであることは、ぼくには当たり前すぎ、ついつい、書き忘れてしまったのです。
申し訳ありませんでした。
少し他のスポーツに置き換えて考えて見たいと思います。
例えば、スラックラインOKの公認のある公園で伐採工事が行われたとします。工事中なので、あなたはスラックラインをしに公園に行くかどうか迷います。ここで、工事関係者の方から、作業してなければかまいませんと言われた場合、それでもなお、スラックラインを自粛する。そうなるでしょうか。ぼくは、なかなか、そういうことにはならないと思うのです。
もちろん、天下峰が私有地で、クライミング練習場として親しまれているという看板もなく、駐車スペースも狭く、近隣の方もクライマーをあまり快く思っていない状況があれば、結論は自ずと異なってきます。ぼくも、必死に、立ち入り自粛を説得してまわるでしょう。しかしながら、天下峰の具体的状況は、そうではありません。
以上が、平日しか休みがなく、天下峰にどうしても登りたい喫緊の課題のある方に対して、入山自粛を要請しなければならないほどの合理的理由を見いだすことはできない、とぼくが結論した理由です。
しかしながら、その後、ネットを見ていると、君子危うきに近寄らず、やはり、自粛すべきと言う意見もありました。
そこで、今日、地元の方に聞き取りに行ってきました。
お聞きしたのは天下峰直近の民家の方です。以下の2点をお聞きしました。
1)クライマーが何かご迷惑をおかけしていませんか?
2)今、天下峰は伐採工事中ですが、工事中にクライミングすると何か差し支えることがあるでしょうか?
お答えは以下でした。
1)問題はない。
2)ゴミさえ持ち帰ってもらえれば、伐採工事中に登っても問題ない。
以上をもって、天下峰の伐採工事に伴う立入り禁止?問題について、ぼくからのご報告に一段落をつけたいと思います。
なにかありましたら、ご連絡くださるようお願い申し上げます。
もちろん、上記は、あくまでもぼくの個人的な見解であり、どうされるかは、皆さんが各自判断されることであるのは言うまでもありません。
「自己決定は「人権」の根幹をなすもので、その行為はその人だけの厳粛な作業だと私は信じている。忠告は可能である。命がけの批判もあってよい。懇願もゆるされるだろう。しかし「強制」することだけは許されない。強制は不当な干渉であり人権の侵害である。他人の強制のない本当の「自己決定」についてはたとえ家族であっても、他者はこれを受け入れるしか道は残されてはいない」(宗宮誠祐 2000)「アウトドア活動のリスクと自己決定権」
2013/3/2
宗宮誠祐拝