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宗宮誠祐のblog

名古屋郊外赤池駅近くのジム自由人の代表(ロックジム破天荒、ボンクラージュ、Dioも)blog

『エクセレントパワーを登って』(宗宮誠祐1999)Climbing Bears in Nissin

古いibookを整理していたら、昔、ベアーズのHome pageに掲載された原稿を発見しました。
懐かしいなあ。

かなり、古いです。
なにしろ、1999年。

お暇な際にでも、ご一読ください。


*******
小山田氏が9aを初登したらしい。
ルートは、鳳来のハイカラ岩で、既成ルートから上部につないだものと聞いた。エクセレントパワーを登った後だけに、いろいろな想いを禁じ得ない。

数年前、ハイカラ岩で彼が初登した2本のうちの1本は、私と当時の相棒が設定したものだ。もう一本も、「きっと誰か登れるよ」と楽観的な私がロープをフィックスしたものだ。「ボルトを打てばいいってもんじゃないと思うけど」などと言われ、「何言ってるの、登れるよ。ほら」と見本を示せるわけでもない私は、「でも、いつか誰か登れる日が来ると思うんだけど・・」と小さな声で、反論するしかなかった。

だからこそ。
数年後、小山田氏が、そのプロジェクトを初登したと聞いた時、一人祝杯をあげた。「どんなもんだ。登れるって言ったろ」。
いつのまにか、いなくなった仲間達に、そういってやりたかった。もちろん、自分で初登できなかったことに、悔しさがないわけではない。しかし、人は自分の能力の限界を知ることも大切なのだ。やはり、プロジェクトはいつもオープンであるべきだと思う、特に最前線にあるルートは。

閑話休題。

エクセレントパワーに話を戻そう。もちろん、5・13のオンサイトも珍しくない時代である。5・13a程度のレッドポイントには、「9aの初登」のような歴史的意義はあるはずもない。個人の満足として価値のみがある。

最初のトライは今年の6月だった。これが初めてではない。7年ほど前に、テンションをかけながら、上まで登ったことがあった。しかし、7年もたてば、私の頭は、しっかり初期化され、ほとんどオンサイトに近い。

とりあえずエクセレントの上半分のロッキーロードをやってみる。
すると、理由はわからないが、問題なく登れてしまった。96年・97年と二年連続で女の子にふられ、その後もいろいろあって、すっかりクライミングとはご無沙汰、破天荒でもまともに登っていないのに、なにやら不思議な気分である。
「神様が同情してくれているのかも」
「だったら、気が変わらないうちに」
とシルクロードとロッキーロードをつなぐ部分をやってみた。
さすがに、ここは厳しく、ムーブを組み立てる必要があった。しかし、思ったほどの苦労はいらない。何か腑に落ちないまま、その日は終了。翌日、長い順番待ちにめげたが、一度だけやってみる。この時はロッキーロードとのトラバースで落ちた。まあ、こんなもんかな、と帰名した。

次は、7月の土日だった。しかし、土曜日は、あまりの順番待ちに取り付く気力を失い敗退。日曜日は雨だった。

その次は、ベアーズの小川山ツアーの時だ。午前中にベアーズの人達とおむすび山で登った後、ヌンチャクをかけにマラ岩に行った。しかしラッキーな事に、ほとんどのヌンチャクがセットされていた。トラバースからロッキーのムーブを一回、復習してみた。感想は、「ムーブはそんなに難しくない。でもふくらはぎと足の指が痛い」ということだ。その日は、テントに帰ってベアーズからの差し入れの鳥の丸焼きにかじりつき、しこたま飲んで、寝た。

結局、次の月曜日が最初のトライとなった。
朝一は、トラバースで落ちた。2回目は3時頃、暑いのなんの、トラバースで諦めた。そして、3回目、日没前にスタート、トラバースでゼーゼー言ったが、いつの間にかロッキーロードの上部にいた。
「回収どうしようかな、もうすぐ日が暮れるし」
「足が痛いな」
「これ登ったら後は雪が降るのを待つだけだな」
などと考えながら、ロッキーロードのクラックからダイクに立ち込み、クリップ。と思ったら、ロープが重くてたぐれない。焦って何度かたぐっていたら、一気にパンプ。で、根性なしはヌンチャクをつかんだ。私を見上げるビレイヤーの尊敬のまなざし?が、変わったのはいうまでもない。そして、また二週間余が経過した。

8/19日の朝9時、私とAは、エクセレントの取り付きにいた。前日の早朝に、名古屋を出て、ひたすら小川山に向かい、そのまま流れるようなムーブでやってみたが、ロッキーロードのクラックからダイクへ立ち込みの後で、性懲りもなく落ちてしまった。しかし、頭に来てヌンチャクを調整したので、多分ロープの流れは、ましだろう。早くしないと陽が当たってくる。ウォームアップなどしていられない。
靴を履きながら「さてと、やってみますか・・」とかなんとか、Aに声をかける。「プレッシャーとかないんですか」と聞かれた。「うーん、登れなくても、命、取られるわけでもないし・・」。失恋やその後の様々な事件で「逆境」には慣れっこになったせいか、特に、どうということもない。ただ、ルートに少し飽きてきたなとは、感じていた。「それじゃあ」と、腹三分目くらいの気合いで、取り付いた。
しかし、さすがにシルクロードの核心からロッキーのトリッキーなムーブをこなすまでは、ムーブに集中していた。久しぶりで、気持ちがいい。そして20分もたっただろうか。最後のスラブの手前のガバで、両手を離して休んでいた。そして、少し、プレッシャーが生まれていた。なにしろ、次のスラブで落ちたら、また最初からやり直しだ、そこはなんとも嫌な場所なのだ。もう、ここで終わりにしたいと、愚痴も出る。しかし、そうも言っていられない。10分くらいの大休止。気合いも入った。

冗談じゃあねえ。おちるもんか。

そして、その10分後くらいだろうか。長い旅は終わり、無事頂上へ着いた。「着いたよー。ちょっと休むから」とAに声をかける。頂上からの景色はなかなかだった。そして、思った。「クライミングも、なかなか、かな」と。

おまけ
エクセレントの核心は、シルクロードのボルダームーブからロッキーのトリッキーなムーブをこなすまでだ。グレードは破天荒の6前半くらいだろうと思う。後のムーブは、きちんと組み立てれば5クラスだろう。ただし、ロープをスムースに流すためのヌンチャクを調整する頭と、ふくらはぎの強さ、そして忍耐力は必要だと思う。
*****

うーん、エクセレントパワーが5.13aなら、古美山の嵐もそれくらいはある気がするけど、うーん、どうなんだろうなあ、、、、
  1. 2013/02/16(土) 01:00:42|
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