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宗宮誠祐のblog

名古屋郊外赤池駅近くのジム自由人の代表(ロックジム破天荒、ボンクラージュ、Dioも)blog

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チッピングへの法的対抗手段 チッパーに正義の鉄槌はくだるか

もしクライミングの課題が著作物だと

数日前にも書きましたが、もしクライミングの課題は著作権法上の著作物に該当するという主張を裁判所が認めた場合、著作権者(eg. 初登者)は、自分の課題をチッピングした人に、法律上、どんな請求ができるかを考えてみます。

もちろん、その人が確かに当該課題をチップした人だと言うことを裁判所に納得させるだけの証拠があるという前提です。

チッピング差止請求権及び損害賠償請求権などの発生

まず、民事責任からご説明しましょう。こんな感じです。

(1)侵害行為差止請求権(課題○○のチッピングをしてはならないという判決のget)→著作権法112条1項

仮処分申立ても必要です(被保全債権の存在及び保全の必要性を疎明できれば、裁判所に仮処分命令(課題○○のチッピングをしてはならない)を出してもらえます。裁判は時間がかかってしまうので、勝訴が確定するまでの間のチッピングを防ぐには、この申立てが必要です)→民事保全法

(2)損害賠償請求権(賠償金を支払えということです→ 民法709条)

(3)名誉回復措置請求権(Rock & Snowに謝罪文を掲載せよ、などという請求です)→著作権法115条

著作権法は強力 刑事責任まである 懲役+罰金 

クライマーは怒りを込めてチッピングは犯罪だと主張します。
しかし、法にチッピング罪は規定されていませんから、罪刑法定主義に照らし、法的にはチッピングは犯罪ではありません。

しかしです。
クライミング課題が著作物だとなると話は変わってきます。
なぜなら、著作権法には8章に罰則規定があるからです。

チッピングは法的にも犯罪となります。
著作人格権の侵害です。

条文を見てみましょう。119条2項1号です。

第八章 罰則
第百十九条  
2  次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する
一  著作者人格権又は実演家人格権を侵害した者(第百十三条第三項の規定により著作者人格権又は実演家人格権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者を除く。)

119条2項1号より、同一性保持権(著作者人格権の1つです)の侵害は、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金ですね。
併科なので「懲役刑」と「罰金刑」の両方を科すことも可能です。
ただし、親告罪(123条1項)なので、 著作権者が告訴することが必要です。

嫌疑不十分で不起訴 著作物性も否定の可能性高しか 

とはいえ、検察官が実際に起訴するかというと、しないんじゃないかなあ、と感じます。
可罰的違法性(単に違法だと、微罪だからお目こぼし、という感じ)まではないと判断するのではないでしょうか。
でも、チッピングする人は一定のプレッシャーを感じざるを得ないと思います。

だいたい、こんな感じです。

というわけで、すべては、クライミング課題を著作物と認定してもらえるかどうかにかかっています。



文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するか クライミング課題

もう一回、著作権法の定義規定を見ておきましょう。

第2条
この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

どうでしょうかねえ。いける気もするんです。

ただ、裁判所は、結論から逆算する傾向があるので、著作権法の適用を回避するために、あえてクライミング課題を著作物とは認めないかもしれませんねえ。

えっ、宗宮さんが裁判官ならどうするか、ですか?

そりゃあ、ぼくはクライマーですから、著作物性を認める方向でがんばります。
ぼくが裁判官になる可能性はありませんが(笑)

この話、そんなに外してないと思います。
しかし、興味のある方も多いと思うので、今度、大学院(ロースクール)に行ったときに、先生方(元裁判長、元検事、弁護士など)にぶつけて、ディスカッションして、結果をご報告することにします。

お楽しみに。

1つ大事な事忘れてました。
もし当該課題が、私有地の中の岩に、土地所有者の承諾なく、勝手に設定されたものだと、著作権は発生しているけれども、公序良俗違反/権利濫用で、著作権行使できないとなる可能性が高いと思われます。

えっ、じゃあ、河原の岩だったら?
うーん、私有地じゃないから、河川法、読まないといけませんねえ。
  1. 2015/12/18(金) 22:10:58|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

コメント

興味深い意見だと思います

はじめまして、TSといいます。
学生時代知的財産権を専攻し、現在は趣味でクライミングを行っています。
最近SNSで盛り上がっているチッピング騒動について個人的に調べているうちにこちらのブログを発見しました。
クライミングの課題が著作物になりえるか、大変興味深く感じています。
個人的にはクライミング課題について、著作物の創作性の要件を満たさず、変化球の投げ方のような技能であり技術ではないと考えています。
ディスカッションの結果非常に楽しみにしています。
  1. 2015/12/24(木) 16:02:18 |
  2. URL |
  3. TS #-
  4. [ 編集 ]

コメントありがとうございます。

ぼくは、日本の岩は、たいてい、かなりの掃除が必要ですし、ボルト位置をどうするかも、その人の思想が現れるので、創作性要件、なんとかなるのではと考えています。一方、まったく掃除いらずの、例えば、河原の岩だと苦しいですが....

クライミングに忙しく、まだ、大学院に行けていません。今、トライしているのをRPしたら、行ってこようと思います。

宜しくお願いします。
  1. 2016/01/11(月) 09:15:11 |
  2. URL |
  3. #-
  4. [ 編集 ]

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